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最後に大声をあげて泣いたのは、いつだろう。

2016-06-07

 

最後に大声をあげて泣いたのは、いつだろう。

映画を観てとか、本を読んでとかじゃない。
そもそもそんなとき人は、さめざめと泣く。
そうじゃなくて、身体から振り絞るように大声を上げて泣いたのはいつが最後だろう。
声を枯らして、目を腫らして泣いたのは、いつが最後だろう。
大人になれば泣かなくなるんじゃなくて、きっと、泣き方を忘れてしまうんだ。
泣いていいのか、わからなくなってしまうのだ。
恥とか、見聞とか、見栄とか、プライドとか、そんなものがごちゃごちゃに混ざって、泣かなくなる。
泣いたって事態がよくなるわけじゃない。
泣いたって何かが解決するわけじゃない。
泣いたって、泣いたって、泣いたって、泣いたって。
泣いたって、仕方ない。
だから、泣くのをやめた。
諦めて、前を向くようになった。

試しに、泣けるかも知れないと、泣き真似をしてみた。
大きな声をあげて、顔を歪ませる。
頭を掻きむしって、髪を振り乱す。
涙は一粒もでなかった。

ああ、最後に大声を上げて泣いたのは、いつだっただろう。

サムネイル 写真素材 足成 様 http://www.ashinari.com

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3 thoughts on “最後に大声をあげて泣いたのは、いつだろう。

  1. オンマイクでの初投稿にするための作品を探しておりました。
    素敵なお題に出逢えて嬉しいです!

    さざなみさんの文章を頷きながら読んでいました。
    本当に、小さい頃はあんなにすぐ素直に泣けていたのに、今は全然泣けなくなってきているな、と感じます。
    もちろん、悲しい時や悔しい時に涙は出るのですが、とは言っても、唇を噛みしめながら静かにポロポロ零す程度…
    本当はわんわん泣きたいのに、変なプライドが全然どけてくれないんですよね、困った子だなぁ(苦笑)

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